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未来を担う子どもたちに、喜びと希望を与えたい─ 元プロサッカー選手 菅和範さんの挑戦

栃木SCのキャプテンを務めた元プロサッカー選手であり、現在は経営者の道を歩む菅和範さんに、これまでとこれからについてインタビューを行いました。苦しい道を歩きながらも、ひたむきな努力によって築き上げたキャリアと、未来を担う子どもたちへの想いを伺いました。

▲株式会社WAQUOISE 代表取締役 菅和範(かん かずのり)

愛媛県今治市出身。高知大学時代は2007年度の全日本大学サッカー選手権大会ベスト8進出に貢献。2008年にFC岐阜に加入し、その後栃木SCに移籍。日本プロサッカー選手会副会長も務めました。2020年12月に現役引退し、未来の子どもたちのアスリート育成のための新規事業をスタート。2022年9月、株式会社WAQUOISEを設立し、さまざまな事業を通じて社会と子どもたちの未来を支援しています。

 

 

──サッカーを始めようと思ったきっかけについて教えてください。

「幼稚園からサッカーを始めたのは、目の前がサッカーグラウンドだったことがきっかけでした。その後、小学校に入学するとともに、地元で有名なチームである『大西キッカーズ』に入団しました。ただ、小学校は特に目立つような選手ではありませんでした。愛媛県の選抜チームにも選ばれることはありませんでしたね。」

小学校卒業後も、エリートコースを進んできたわけではないと語る菅さん。

「小学校卒業後は、大西キッカーズのメンバーと中学校のサッカー部に入部しました。卒業前の進路相談では、サッカーの強豪校として知られる市立船橋高校や国見高校などを志望したんですが、担任の先生に突っぱねられ‥笑。結局は普通入試で今治東高校へ進学しました。高校では推薦組とは違い、4軍くらいの位置からのスタートでしたね。最終的にトップチームに合流でき、高校3年の時には国体にも出場することができました。」

大学選びはサッカー選手になるかどうかを重視したといいます。

「サッカー選手になるためには早い段階から試合に出る必要があると考えていました。同時に、もしサッカー選手になれなかった場合の保険として、教員免許を取得することも考えました。また、学費は自分で出すことを決めていたので、私立大学ではなく国立の高知大学に進学することを決めました。

200712月に行われたFC岐阜のセレクションに合格し、2008年にFC岐阜に加入。開幕戦からスタメン出場を果たし、3戦目のモンテディオ山形戦で初ゴールを決める。

「高知大学では勉学にも励みつつ、とにかくサッカーに全力を注ぎました。その結果プロサッカー選手になることができ、教員免許も取得できました。これまで歩んできた道は決して順風満帆ではありませんでしたが、自分の力を信じて努力を続けたことで、夢を叶えることができたのではと思います。」

 

 

──どのタイミングでプロになろう!と思ったのでしょうか?

菅さんにプロサッカー選手になろうと思ったタイミングについて尋ねると、「気がついたら目指していたような感覚です」と語ります。 

「私たちの世代はちょうどJリーグが開幕した時代で、TVで活躍する三浦カズさんを見て憧れました。ただ、プロになろう!という明確に思ったというよりも、単純にサッカーが好きになり、上手くなりたいなと思いました。それが結果としてプロサッカー選手としての道につながったのかなと思います。」

2012年から栃木SCに完全移籍。同年日本プロサッカー選手会副会長に就任。202012月、2020年シーズン限りでの現役引退を発表しました。

 

 

──練習以外で、アスリートに必要だと思うことを教えてください。

菅さんは、「適切なタイミングで適切な栄養を摂取すること」が大切であると語ります。 

「食事には気を使っていました。パフォーマンスを最大限に発揮するには、適切なタイミングで適切な栄養を摂取することが重要です。例えば試合の3時間前には、バナナ、フルーツ、チキン、うどん、ご飯を必ず食べていました。この順番を守ることで、試合中に足が攣るリスクを低減させることができます。試合以外にも、目的に応じて食事を調整するのが良いと思います。フィジカルを強化したいとき、持久力を高めたいときなど、それぞれに適切な栄養素やタイミングがあります。ただ食べるのではなく、目的に合った食事をすることが大切ですね。」

▲菅さんが現役時代に摂っていた食事。栄養バランスを考えることは大切だが、自分が好きなものを食べるチートデイも必要だとも語ってくれました。

「食育分野については海外から比べると、日本は遅れをとっているように感じます。逆に言えば、ここを強くすることが、これからの日本のスポーツレベルを向上させる要因になるということではないでしょうか。現役のアスリートたちには、特に食に関する情報は自ら取り入って欲しいなと思います。」

 

 

──菅さんが現在挑戦していることを教えてください。

「全ての子どもたちに、『人生って楽しい!』と思ってもらえるような、ポジティブな選択肢を見つけてもらう手助けをしていきたいです。元プロサッカー選手として、社会に何を還元できるかを考えた結果、子どもたちにポジティブな選択肢を提供することが自分の役割だと感じました。スポーツの楽しさを伝えるだけでなく、部活動に参加できない子どもたちをサポートする活動などにも取り組んでいきたいと思っています。」

菅さんは20229月に株式会社WAQUOISEを立ち上げ、スポーツ教室や講演活動を通じて子どもたちに「ポジティブな選択肢」を提供しています。これからもスポーツに限らない様々な分野を通して、子どもたちに喜びと希望を与える活動を続けたいと語る菅さんの今後から、目が離せません。

 

株式会社WAQUOISEについて
URL:http://waquoise.com

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URL:https://onlineshop.baumhouse-jurin.com

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