朝ごはんのご馳走だった「卵の味」を現代に。世界に誇る、那須御養卵の作り手 稲見商店

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昭和30年代、心が豊かな時代。朝ご飯のごちそうだった卵の味は、私たちの心の中にしっかりと刻まれています。そんな卵の味を、現代に蘇らせたいという思いで「稲見商店」が生産するのが「那須御養卵」です。 

「バウムハウス 樹凛」では2012年のオープン当初より、稲見商店が提供する那須御養卵を使い続けています。私たちのバウクーヘンに、この卵は絶対に欠かすことはできません。

今回はバウムハウス 樹凛の核とも言える那須御養卵の作り手である稲見商店に、卵へのこだわりや思いを伺いました。

卵はぷっくり、味は濃い。

1954年、稲見商店は「日本で一番お客様に喜ばれるたまご屋さんになること」を目標に、小さな飼料店から始まりました。

「お客様に美味しい卵を食べていただきたいという一心で、卵をお届けしています。」

そんな稲見商店が手掛ける「那須御養卵」は、指定配合の飼料・職人気質の生産者・ゆったりとした鶏舎など、恵まれた環境で作られている。その味わいは卵特有の甘みがつよく、味は濃い。卵特有の生臭さがなく、黄身・白身が「ぷっくり」と「しっかり」しているのも特徴だ。バウムハウス 樹凛以外にも、多くのシェフやパティシエが信頼を寄せている至高の卵である。

今やその評判は、世界に轟くほどに。2022年からは香港への輸出も開始され、供給が追いつかないほどの人気を誇っている。

▲那須御養卵:稲見商店一番の柱。指定配合の飼料・職人気質の生産者・ゆったりとした鶏舎など恵まれた環境から生まれた人気の卵です。価格は486円(税込)から。 

美味しさの秘密は「餌と情熱」にあり。

美味しい卵を作るには、餌、環境、水が必要不可欠であると、稲見商店の稲見氏は語る。中でも最も重点をおいているのは、餌である。

「餌は主にとうもろこしやお米、大豆の搾りかすを配合していますが、鶏の体調や卵の用途に合わせてくわの葉や葡萄の搾りかす、木酢酸を配合しています。」

「卵はケーキのスポンジやカスタードクリームなど、多種多様な用途で使われますよね。スポンジであれば、ふんわり生地が立つ卵を。カスタードクリームであれば、卵の香りが鼻からスッと抜ける卵を。オムライスであれば膨らみやすく、加熱した際にも色落ちしにくい卵を。私たちは用途に合った卵を餌の配合を変えて作り、お客様(シェフやパティシエ)に提供しています。」

餌の配合は、季節によっても変化させていると言う。

「夏場は鶏がたくさん水を飲むため、卵の水分が多くなります。私たちは、出来上がる卵の水分量を予測し、餌の配合を調整しています。だからこそ、いつ、どんなシーズンでも、いつもと変わらないクオリティの卵を提供することが可能です。私たちの卵であれば夏場でも、卵の香りが立ち、ふんわり美味しいスポンジ生地を作ることができますよ。」

▲稲見商店の餌:餌のレシピはなんと20種類以上。季節によって配合比率を変えているという。 

良い卵を作るには、餌、環境、水に加えて、生産者の情熱も大切だと語る。

「メーカーと餌の改良を重ねる以外にも、情熱を持った生産者と一緒に卵作りに取り組めるかが非常に大切です。稲見商店では、どれだけ大量に安く卵を生産できるかではなく、卵作りの情熱や方針、鶏への接し方が、私たちの考え方と一致する生産者とだけ組むようにしています。」

作り手の情熱は、卵の味に乗り移る。だからこそ稲見商店では、どんな方が卵を生産しているのかを、事前に何度も養鶏場に足を運び、生産者直接会話をするというフローも大切にしている。

▲稲見商店が契約する生産者の鶏は、広大な大地でのびのびと、ストレスをできる限り与えない形で育てられている。

"メインドインとちぎ"を、卵に乗せて世界へ届ける。

「消費者の嗜好の変化によって、使い手が求める卵も変わってきています。“朝ご飯のごちそうでもあった卵の味”は守りつつ、時代の変化に合わせて、その味わいや食感も改良していければと考えています。」 

稲見氏は、さらに先の目標も語ってくれた。

「卵は、本当に可能性があるものだと思います。スイーツや食事問わず、いろんなものに使われていますよね。例えば厚焼き卵だったり、お菓子だったり。卵は、化けるんです。あらゆるものに欠かせない食材だからこそ、世界に誇れる“メイドインとちぎ”の卵を作り、世界中にその魅力を広めていきたいと考えています。」

▲稲見商店では2022年から香港へ、卵の輸出を開始。現地ではすでに生産が追いつかない状況となっており、世界にも日本の卵が受け入れられる土壌があると核心しているという。

「卵はもちろん、卵を活用した製品の良さも、世界に広げていきたいと思っています。世界にはまだまだ、日本の商品を待ち望んでいる市場が多くあるように思います。そうした市場と生産者や使い手の橋渡しを行い、メイドインとちぎの誇りを世界に届けていきたいと思います。」

昭和30年代、朝ご飯のごちそうだった卵の味。この味わいが世界中に広まる日は、すぐそこまで来ている。

稲見商店の卵について

稲見商店卵工房オンラインショップでは、一押しの「那須御養卵 赤玉/白玉」をはじめ、唯一の純国産鶏から生まれるオリジナル卵「さくら」、飼料・農場・生産者すべてにこだわった高級卵「極」、「たまご」に関する考え方が変わる逸品「平飼い有精卵 卵皇」など、『卵』本来の美味しさを追求した製品を販売しております。日常でのご使用に、プレゼントやご贈答に、お取り寄せに、あらゆる場面でご利用ください。さらに、店舗向けの製品も数多く取り揃えておりますので、ご遠慮なくお問い合わせください。

▲稲見商店 オンラインショップ:https://bit.ly/3lTnuuc

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