古き良き食文化に、新たなアイデアを。日の本穀粉が切り開く、米粉の可能性

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昔から、四季と共に私たちの生活を彩ってくれる和菓子。味わいだけでなく視覚的な美しさもあり、私たちの暮らしを彩ってくれる存在です。団子やどら焼き、大福など100種類以上の和菓子が存在しますが、これらの多くの原料として欠かせないのが「米粉」です。

バウムハウス樹凛が提供するバウムクーヘンにも、栃木県産の米粉が使われています。従来のバウムクーヘンとは異なり、小麦粉ではなく米粉を使用することで、まるで和菓子のようなもっちり・しっとり食感を実現しています。 

今回は、私たちにいつも美味しい米粉を届けてくれる「日の本穀粉」に、米粉に対する思いを伺いました。

安全・安定・安心を守り続けて130余年。

1887年、兵庫県で産声を上げた日の本穀粉。明治に創業以来、大正、昭和、平成、令和と5つの時代を経て、高品質な米粉を提供することを通して、日本の食文化を支え続けている会社だ。 

▲ 2019年、日の本穀粉は本社を工場のある栃木県小山市に移した。

「日の本穀粉は創業から130年以上にわたって、四季それぞれのお菓子の原料となる米粉の製造・販売に携わり、古きよき風習に新しいアイデアを吹き込んできました。」

そう語るのは、2021年に日の本穀粉の代表取締役社長に就任した黒田昇氏である。黒田氏は続けて「良い米粉とは何か?」の問いに対して、「安全・安定・安心」が重要であると語る。

「米粉の原料はお米であることは、言うまでもありません。しかしお米は収穫年や品種によって微妙に味わいが異なります。原料の味わいが変われば、当然米粉の味わいも変わってしまいます。私たちが大切にしているのは“安全・安定・安心”の米粉をお届けすることです。」

創業から130年が経過した今日も、多くの職人・シェフ・パティシエ等が日の本穀粉の米粉を愛用する一番の理由は、日の本穀粉の米粉が「安全・安定・安心」であるからと言える。

「お客様が私たちの製品を安心してご使用いただけるよう、受入から出荷に至る検査で安定した製品であること。また、根拠となる調査・検証により、安全な製品をお届けしています。微生物検査では、規格への適合を確認して出荷判断をするだけでなく、自社基準を設けて製造現場とコミュニケーションをとり、常に改善に取り組んでいます。また、安定した品質の米粉をお届けするため、加水した生地の状態を確認するだけでなく、生地として蒸しあげも行い、異味や異臭がないことを確認しています。」 

▲ 原料の受入から出荷に至るまで、多岐にわたる厳しい品質管理項目を設置。それらをクリアした製品だけが、お客様の元へ運ばれる。

厳しい基準のもとで作られた米粉の品質は、疑いようがない。そうした評判は時代を超えて広まっている。

米粉の種類は100種類以上

3つの安”を徹底しつつ、高度な技術と最新鋭のシステムを駆使して、高品質な米粉を作り続ける日の本穀粉。提供する米粉は100種類以上もあり、使い手は用途に合わせて自由自在に選ぶことができる。 

「団子にはうるち米を使った米粉、大福にはもち米を使った米粉など、原料だけでなく粒子の細かさや形状など、お客様の用途に合わせた米粉を提供するため、私たちは常に研究を重ねています。」

▲ 米粉には、うるち米粉、もち米粉、米粉(新規用途)、アルファ粉の4種類。これらの種類を粒子の細かさや形状などの調整を重ねている。

使い手の「どのような米粉を使用すれば良いか?」という問いに対して、品質保証部が科学的な根拠や客観的事実に基づいた論理的な分析を行い、レシピ開発の企画立案から販売支援を主に行なっている企画開発部が、お客様の要望に沿った最適な米粉を提供しているという。

「日の本穀粉では、技術指導としてお客様のもとに出向いて試作をすることも行っています。また、弊社の設備を使用して、お客様に米粉商品を試作していただくことも可能です。美味しいものを作りたい!という思いには、私たちも全力で応えたいと思っています。」

日の本穀粉に併設された試作室兼講習会場では、専門講師による講習会も行なっているとのこと。こうした企画はほぼ毎回、満員になるほどの人気ぶりだ。

日本の食卓に、新しいアイデアを。

高品質な米粉を提供しながら、お客様が求める米粉とは何かを絶えず探究する。日の本穀粉は今後もこうした思いを貫きながら、米粉の可能性を広げていきたいと、黒田氏は語る。

「実は米粉で作ると美味しいものとして、最近だとパンであったり唐揚げだったりといったものが、広く世に知られるようになりました。しかし、まだまだ未知の使い方があるのではと思います。130年以上にわたって米粉に関わり続けていますが、まだまだ米粉の可能性は無限大だと感じています。私たちは今後も新たな米粉の可能性を追求し、これまでの食文化に、新しいアイデアを吹き込んでいきたいと思います。」

▲ これまでは、主に和菓子に使われてきた米粉だが、近年は洋菓子にも使われるようになってきている。

無限の可能性を秘める米粉。バウムクーヘンでも、一般的には小麦粉が使われる。しかし樹凛では小麦粉ではなく、日の本穀粉の米粉を使うことで、これまでにない食感や味わいを実現することができた。

「しっかりおいしくて、もう一度購入したいと思ってもらえる米粉。そんな米粉を、これからも愚直に作り続けたいと思っています。」

昨今は小麦粉価格の高騰もあり、米粉が特に注目を浴びているとも話す黒田氏。米粉の可能性をさらに広げるべく、今日も日の本穀粉では、米粉の研究・開発が盛んに行われている。

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